2020年8月号(中3)下痢の対処
※解説やもっと知ってほしいことなどは、おくすりナビの下に書いてあります。
解説やもっと知ってほしいことなど
下痢が多い性別や世代は?
全体では女性の方が男性より多く、世代別では女性は20代、男性は20~40代に多く見られます。
止めてはいけない下痢と、止めてよい下痢
細菌やウイルスなどに感染して下痢になった場合、通常の下痢止めは使用せず、整腸剤(腸の働きを整える善玉菌入りの薬剤)を使用します。
一方、感染症による下痢ではない場合、通常の下痢止めを使用します。
自分の下痢は止めてよい下痢なのか、分からない人は医師や薬剤師に相談しましょう。
過敏性腸症候群(IBS)かも?
下痢や便秘、腹部の不快(腹痛、げっぷ、おなら、お腹がゴロゴロ鳴るなど)が繰り返し起こったりしていませんか?
それは過敏性腸症候群(IBS)という病気かもしれません。
IBSの症状のパターンには下痢型、便秘型、下痢と便秘を繰り返す混合型などがあります。
IBSは不安や過度な緊張、ストレスなどが原因で起こりやすいと考えられており、年代は主に20~40代、性別は女性の方が男性よりもかかりやすいことが分かっています。(女性では便秘型、男性では下痢型が多いと言われています)
IBSは症状のパターンや程度によって、生活改善、市販薬での対処、病院受診など対処法はいろいろ。
IBSかも?と思ったら、医師や薬剤師に相談してみましょう。
こんなときは直ぐに病院へ
(1)経験したことがないような激しい下痢
(2)下痢以外に吐き気や嘔吐(おうと)、発熱もある
(3)同じ者を食べた人も同時に下痢になった
(4)排便後も腹痛が続く
(5)症状がどんどん悪化している、または改善の気配がない
(6)便に血が混ざっている
(7)脱水症状(尿が少ない・出ない、口が異常に渇くなど)がある
(1)~(3)は食中毒の可能性があります。
下痢時は水分補給を
下痢時は体内の水分が失われやすく、脱水状態になりやすいため、こまめに水分補給をしましょう。
参考:『下痢の正しい対処法』日本臨床内科医会、『病気が見える vol. 1 消化器』メディックメディア