2022年5月号(高2)知っておきたい打撲や捻挫の処置法
※解説やもっと知ってほしいことなどは、ドラッグレターの下に書いてあります。
解説やもっと知ってほしいことなど
湿布薬のタイプ
・冷感
腫れが強い、熱を持った症状の時などに用います。
・温感
トウガラシエキスなどの働きにより、血管を広げて血行を良くしたり、皮ふの温度を上げます。そのため、長期間続く痛みに用いられることがあります。
・パップ剤(厚い)
厚みは約3~4 mm。テープ剤に比べて粘着力が弱いため剥がれやすいが、厚みがあるため熱を吸収してくれます。
・テープ剤(薄い)
厚みは約1~2 mm。パップ剤に比べて粘着力が強いため剥がれにくいが、はがす時は少し痛いことが多い。パップ剤よりも伸びやすい製品が多く、肘(ひじ)や膝(ひざ)など関節部に貼るのに適している。
実際の使用では、打撲・捻挫直後などで患部が腫れて熱を持っている場合は「冷感+パップ剤」を、腫れや熱が治まっても痛みが残っている場合は「冷感+テープ剤」を用いるとよいでしょう。
湿布薬を使用する際の注意
・貼る場所に汗やクリームなどが付いていると、湿布が剥がれやすくなります。入浴後などキレイな状態で使用しましょう。
・かぶれやすい人は、湿布薬から塗り薬への変更を考えましょう。
・温感タイプに含まれるトウガラシエキスは、お湯に触れると刺激が強く現れて痛みを感じます。そのため、入浴の30分~1時間前に剥がし、入浴後は30分位経ってから貼りましょう。
・主成分が「ケトプロフェン」の湿布薬(製品名:モーラス、オムニードケトプロフェンなど) は、剥がした後、剥がした場所に直射日光を長時間あてると、光線過敏症により皮ふがひどくかぶれることがあります。医師や薬剤師から受ける説明、お薬の説明書に書かれている注意書きを必ず守りましょう。
(光線過敏症については、過去のドラッグレター『湿布薬・塗り薬による重い副作用、光線過敏症について知っておこう!』に詳しく書いてあります)