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2020年2月号(中3)「メディア情報への接し方」

※解説やもっと知ってほしいことなどは、おくすりナビの下に書いてあります。

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解説やもっと知ってほしいことなど

同じ情報を伝える場合でも、書き手(発信側)の表現の仕方によって、読み手(受信側)への伝わり方は変わってしまいます。
メディア情報に接する際、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?

表現は違うが、実は同じこと

例えば『身長160 cmの人が、あるお菓子を6ヶ月間毎日食べ続けたら、体重が50 kgから55 kgになった』とします。この変化を数字で表すと、

(1) 半年で体重が5 kg増えた
(2) 半年で体重が1.1倍になった
(3) 半年で体重が1割増えた
(4) 半年で体重が10%増えた
(5) 半年で元の体重の10%増となった
(6) 半年で元の体重の110%となった
(7) 半年でBMIが19.5から21.5になった
(8) 半年でBMIが1.1倍になった

などと表現できます。どれも真実を伝えていますが、同じことを表現しているのだと、読み手は直ぐに思えないかもしれません。
体重が半年で5 kg増えたことを書き手が強調したい場合は、(6)の表現が効果的でしょうか・・・?
(4)でも『半年で体重が10%増えた』と書かれていたら、かなり増えたと読み手は思ってしまうでしょう。

書き手は、読み手にどのような印象を与えたいかで、表現の仕方を変えることがあります。しかし、書き方を変えても真実は一つなのです。真実を見極めることが大切です。

※ BMI(Body Mass Index)= 体重(kg)/{身長(m)×身長(m)}

背景も確認する

『身長160 cmの人が、あるお菓子を6ヶ月間毎日食べ続けたら、体重が50 kgから55 kgになった』の例では、この人がどのような生活を送っていたかについては、何も書かれていないので分かりません。
お菓子を食べ続けている間、普段よりも運動量が減っていたとしたら、運動不足も体重が5 kg増えたことに関係していたかもしれません。この人の生活背景をわざと書かなければ、体重増加はお菓子だけのせいにできる可能性が高くなります。

メディアが伝えない情報もあることを認識すること、背景が確認できない場合はメディアが伝えてきた情報だけで安易に判断しないことが大切です。

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